様々なお店が立ち並ぶ商店街で、急ぎ通り過ぎていく通行人に
店をアピールするというのは意外と難しいものです。
商店街で唯一のぼり旗を使用しているなら目をひくでしょうが、
どの店の前にも置かれている状態でただ漫然とのぼり旗を
並べているだけでは他店と差別化が図れません。
集客効果の高いのぼり旗を選ぶにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
まずは注目を受けることが大切ですので、設置する場所の背景に埋もれないよう
地色と背景色は同系色にならないように注意しましょう。
設置場所を写真に撮り、カラーペンや色紙などを用いて
のぼりが立っているイメージを描き加えてみると想像しやすくなります。
デザインの依頼で一番多いのは「とにかく目立ちたい」というオーダーです。
カラフルな原色使い、大きな文字、字数を少なくすれば
遠目からでもかなり目立ちます。
武者のぼりの由来や歴史|起源は武士の旗指物
武者のぼりは戦国時代の戦場にあって翻った「吹流し」あるいは
「旗指物」など軍旗に起源があります。
戦場では、吹流しや旗指物に家紋を描き旗印を付ける等して
本陣の場所を知らせると同時に、味方には活力を与える役目もありました。
江戸時代の平和な世に入ると軍旗としての役割は少なくなり、その代わりに
男の子の幸せを願う端午の節句に「武者のぼり」に形を変えて立てられるようになりました。
江戸時代初期の武家社会では家紋だけが描かれた「のぼり旗」でしたが、
次第に男の子の健康と幸せを願って、金太郎や武者絵が描かれた
武者のぼりを立てるようになりました。
その家の跡取りが生れたことを周りに知らせる意味も持っていました。
江戸時代中期になると武家だけでなく町人社会でも、金太郎や武者絵が描かれた
絵のぼりを立てるようになり、そこに縁起の良いとされる鯉の絵を描かせるようになってゆきます。
その「絵のぼり」を立体におこし、小さな付属品としたのが鯉のぼりへとつながっていきます。
上品に目立たせることが大事
目立たせることに重点を置きすぎると、デザインや配色がまとまらなくなる可能性もあります。
にぎやかでポップなデザインは安っぽい悪印象を与えてしまいがちで、
一瞬で敬遠されて逆効果になることもあるのです。
競合店より良い店ですよという点をアピールするためにはもう一歩踏み込んで、
自社のユニークセールスポイントが反映されているのぼりになっているか
考えてみましょう。
イメージカラーなどあればそれを使うのも有効です。
細かいことになりますが、置き場所を考えた生地選びも大切です。
直射日光が当たる場所や人が触る場所では丈夫な生地を使用するか、
頻繁に新しいものと入れ替える必要があります。
古びたのぼり旗は店が繁盛していない、清潔感がない、もしかしたら
閉まっているかもというマイナスのイメージを瞬時に与えてしまい逆効果です。
必要数が常に綺麗な状態で維持できるよう、予算を立てておきましょう。
以上の事に注目して選べば商店街で注目され、集客効果も期待できること間違いなしです。